
公務員から民間へ転職すると年収は下がるの?
転職するなら年収を上げたい!
20代公務員が民間に転職すると年収は下がる?
転職で年収下がるけど後悔はしたくない。
こんにちは、元公務員のみに丸です。
公務員から転職をご検討中のみなさん。
年収アップを軸に転職活動している方も多いんじゃないでしょうか。
公務員は若いうちから多くの給料がもらえると思われがちですが、実際のところ節約しないと生活にも苦労しますよね。
そのため、年収アップを軸とした転職をするのはとても理にかなっています。
ですが、公務員から民間に転職する場合、未経験業界への転職になることが多く、準備を怠ると転職で年収をアップさせることはむずかしいです。
私自身20代で公務員から転職を経験しており、年収交渉がうまくいかず年収が下がると伝えられたことも何度かあります。
・再チャレンジでは準備と転職エージェントの活用で満足のいく企業に転職できました。
はじめての転職活動では、自分の市場価値や志望企業の労働条件を十分に把握できていなかったため、会社の言値になってしまったことが反省点でした。
数ヶ月後に再チャレンジした時は、当時の年収から150万円近くアップする事ができたのですが、これは「事前準備」がしっかりできていたからです。
この記事では、“公務員から民間への転職と年収の関係”について解説していきます。
・転職で年収が下がってしまう人の特徴
・年収が上がる人の特徴から学ぶ転職方法
・公務員からの転職で年収に後悔しない方法
この記事を読んで、後悔しない転職を目指していただければ幸いです。
それでは、本題に入りましょう!
公務員から民間へ転職すると年収は下がる?
はじめに、公務員から民間へ転職すると年収は下がるのでしょうか?
一般的な転職のデータをみてみます。
厚生労働省の調査によると、全世代で転職して年収(賃金)が上がった人は全体の約40%。一方、減った人は約35%、変わらないと答えた人は約25%だそうです。
全体的には年収が増える人の方が減る人よりも多く、年収の減る人は全体のおおよそ3分の1ほどであることがわかっています。
公務員であっても、この割合から大きく異なるとは考えにくいです。
しかし、公務員は以下の要因があるため、転職前より給料が下がる可能性は他の職業より高いと言えます。
・未経験業界への転職となることが多い
公務員の平均年収は民間より高いから
公務員である皆さんならご存じだと思いますが、平均年収を比べると公務員は民間企業より高いです。
国税庁の民間給与実態統計調査によると、民間企業に勤める人の平均年収は433万円です。
一方で、国家公務員の平均年収は約650万円なので、公務員の方が平均年収は高いと言えます。(参考:令和2年分民間給与実態統計調査結果について|国税庁)
公務員の方が多くの民間企業より平均年収が高いので、転職で年収アップを狙うには、平均以上の高い給料がもらえる民間を見つけて、内定をもらわなければいけません。
このように、ハードルの高いキャリアアップ転職をしなければいけないので、年収アップがむずかしいと言えます。
日本全体でみると、公務員は給料を多くもらっていることは頭の片隅に置いておくといいでしょう。
未経験業界への転職になることが多いから
公務員の業務は民間とは大きく異なる部分があります。
そのため、活かせるスキルや経験が少なく即戦力になりにくいので、「未経験者」として扱われやすいんです。
企業にとって必要なスキルや経験がない人材ほど、人材の価値は下がってしまうため、年収が下がる傾向にあります。
仕事を変えるとすぐに成果を出せることはできないので、即戦力として活躍できない以上、求職側も年収をあげてほしいと要望を伝えるのはむずかしいでしょう。
これを回避するには、公務員で経験してきた業務やスキルを次の職場でも活かせるような転職先を見つけることです。
公務員からの転職で年収が下がる人の特徴
さらに、上記で説明した以外に転職で年収が下がってしまう人の特徴を紹介します。
もしかしたら、あなたも転職活動中に気づかないうちに年収を下げる原因となるようなことをしているかもしれませんよ。
・賞与や手当の事前確認ができていない人
・面接時に適切に交渉できていない人
それぞれみていきましょう!
年収以外に優先する軸がある
年収を上げること以外に優先する軸があれば年収が下がるでしょう。
たとえば、これまで激務な職場で働いていた人が残業の少ないホワイト企業へ転職したいなら、年収が下がるでしょう。
また、もっと経験を積みたいと考えて中小規模の会社やベンチャー企業などに転職しようとすると、今より年収が下がる可能性があります。
このように公務員の平均年収を下回る企業に転職する場合は、年収が下がってしまうかもしれません。
何かを得るためには、何かを犠牲にしないといけないこともあります。
賞与や手当について事前確認できていない
賞与や諸手当の金額が前職よりも少なかったり、そもそも存在しないことが理由で年収が下がってしまうこともあります。
2. 志望企業の求人票をチェックする
会社によっては、年俸制や見込み残業を採用している会社もあります。
こういった労働条件で働いても、残業時間に応じた残業代がつきません。
今一度、求人票をチェックしておきましょう。
また、ざっくりした年収だけではなく年間の賞与額と月給の内訳も事前に把握しておくべきです。
月給が低いと退職金は少なくなりますし、日々の生活費用は当面の間抑えないといけないなど、考えられます。
適切に年収交渉ができてない
面接時に適切なタイミングや額で希望年収を伝えていなかった場合、年収交渉がうまくいかない可能性が高いです。
希望年収を伝える際には、事前に企業の平均年収をリサーチして、自分の実力とのバランスを考慮したうえで伝える必要があります。
また、タイミングや伝え方を間違えると選考で悪い印象を与えてしまい、内定に影響が出てしまうかもしれません。
年収交渉するには、他社で約束されている年収を提示するなど、相手が納得できるような交渉材料を揃えておく必要があります。
公務員が年収を上げて転職するには
転職によって年収が下がってしまう人もいれば、年収を上げている元公務員の方も多くいらっしゃいます。
公務員が転職して年収を上げたいのであれば、以下を意識して転職活動してみましょう。
・稼げる業界や会社を狙って転職する
・20代半ばから後半に転職活動する
・年収交渉で失敗しないこと
即戦力として働ける分野に転職する
転職先でも通用するスキルを持っている人は、公務員から転職しても年収アップを狙える可能性が高いです。
たとえば、これまでの経験してきた業務に携わるコンサル会社に転職するなど、これまでの仕事から大きく異ならない仕事内容の会社に転職することをおすすめします。
今まで培った経験やスキルを武器に「入社後すぐに活躍してもらえる」と評価をされれば、年収が上がりやすいです。
どのような仕事に就きたいのか悩んでいるなら、これまで経験してきた業務に近い業界や職種から絞り込んで企業を選ぶことをおすすめします。
稼げる業界や会社を狙って転職する
年収が低い業界から、年収が高い業界に転職すれば、年収をアップさせやすいです。
同じ営業職であってもどの業界で何を売るかによって年収は大きく変わります。
生産性の高い金融業界やIT業界の営業職は比較的年収が高い一方、福祉や小売業等の業界の営業職は年収が低く、同じ能力を持っていても、どの業界で働くかによって年収は変わってくるものです。
さらに、IT業界のように人材不足が続いている業界や、再生エネルギーなどSDGsや環境といったトレンドなどを調べることで、需要が多くて伸びている業界(=年収の上がりやすい業界)を見つけることができるでしょう。
会社がよく儲かっている会社の方が社員への待遇が大きいため、業界内で売上の大きい会社を狙えば年収アップも見込めるでしょう。
20代半ばから後半までに転職活動する
公務員から民間へ転職するのであれば、年収アップ率が大きく、スキルや経験の差がひらきにくい20代のうちに転職することをおすすめします。
実は、20代に転職すると年収が上がった人が約7割いたという調査結果があります。(HOP!ナビ転職「20代の転職」)
他にも、20代後半が年収アップに一番成功しやすいことがデータとして明らかになっています。(dodaエージェントサービス「年収アップする人はこんな人」)
年収アップの比率と年齢分布
これらのデータの理由には、20代後半が「若くて吸収力がある×ある程度経験を積み即戦力になる」の両方を持ち合わせていることが挙げられます。
さらに、20代後半は着実にスキルを磨いてきた人とそうでない人の差が開き始める時期でもあります。
これは年収にも大きく影響してきます。
以下に、公務員と大手民間企業の年収を比較したイメージ図を作りました。(かなり極端なのであくまでイメージですが)
何が言いたいかというと、民間の方が20代前半では年収はほとんど変わらず、20代後半くらいから給料の上がり幅が大きくなり、50代、60代に近づくにつれて年収の差が縮まるような年収の上がり幅になっているということです。
年功序列型の給与体系であれば、給与に大きな差は生じないかもしれませんが、「実力評価・成果報酬型」の企業へ転職した場合に、20代後半は年収に大きな差が出始めるでしょう。
年収や経験に本格的に差がひらいてしまう30代より前に転職することで、民間の波に乗ることができます。
サポート受けながら転職活動する
転職で年収アップを成功させるには、業界や会社選びから年収交渉までを着実に進めていかなければいけません。
そこで、私の経験上おすすめするのが、転職エージェントを活用しながら転職活動を進めることです。
おすすめするポイントとしては、以下の3つ。
・スキルの棚卸しを一緒に考えてくれる
・年収交渉などを代行してくれる
特に「年収交渉」では、あらかじめエージェントに希望年収を伝えておくことで
・適切なタイミングで年収交渉してくれる
・無理のない適切な年収額を提案してくれる
と、年収が低くなってしまうような状況を未然に防いでくれます。
エージェントにとっても、あなたが企業から高い年収でオファーをもらえることはインセンティブになりますからね。
長くなってしまうので、転職エージェントを使った年収交渉術については、以下の記事で解説してます。
転職で年収が下がっても後悔しないために
しかしながら、自己PRできるような経験が見つからなかったり、自分の入りたい企業や仕事が見つからず、転職しても年収がダウンするかもしれないという方もいるでしょう。
転職時に年収が下がって後悔しないためにも、今からできる意識すべきポイントを解説します。
・年収が下がる場合の許容範囲を決める
・長い目で見て転職活動する
あらかじめ希望年収を伝えておく
希望年収をあらかじめ転職エージェントを通して、また面接で伝えておくことです。
あなたの面接での評価が高いほど希望年収を検討してもらえます。
特に理想の年収と年収の最低ラインを転職エージェントに伝えておくことで、内定時に自分が妥協できる年収を提示してもらいやすくなります。
ただし、企業の財務体力には限界がありますので、求人票に記載の年収の範囲内で理想年収と最低限の年収を伝えておきましょう。
年収が下がる場合の許容範囲を決める
転職時に年収が下がっても許容できる下限を決めておくことです。
先述したように転職では年収が下がる可能性もあることを理解しつつ、どこまでなら自分が受け入れることができる年収か設定して会社を選びましょう。
そうすることで、自らが定めた範囲内での転職になりますので、後悔することはないでしょう。
さらに、年収が下がるのであれば、転職するメリットが他にあるはずです。
たとえば、
・自分の興味のある分野の経験を積める
・転勤がなく、勤務地を希望できる
など……。
そういった、あなたが転職で叶えたいことに優先順位を決めておくことで、転職時に年収が下がっても後悔しないでしょう。
長い目で見て転職活動する
20代で転職しようと検討しているのであれば、目先の給与より「長い目で考えることが大切」です。
たとえば、年収が高い業種であっても、これから衰退していくような業界だと将来的に給与が下がってしまう可能性があります。
20代の転職で年収が少し高くなることを意識するより、35歳前後に自分がどんな生活を送りたいか、どんなスキルを持っていたいか、どんな会社で働いていたいかと言った数年先の自分をイメージすることが大切です。
・ライフスタイルにあった制度はあるか?
・5年後、10年後の年収はどれくらいか?
・どんな人が将来活躍できる会社か?
・35歳、40歳で自分はどうなりたいのか?
入社してから「思っていた会社じゃない」とミスマッチを起こさないように、年収と合わせて上記の部分もチェックしておきましょう。
まとめ
この記事のまとめです。
・未経験業界への転職が多いから
・稼げる業界や会社を狙って転職する
・20代半ばから後半に転職活動する
・年収交渉で失敗しないこと
・年収が下がる場合の許容範囲を決める
・長い目で見て転職活動する
日頃から、今の仕事でどんな経験やスキルが身につくか考えながら仕事を行い、チャンスを逃さない人が転職を有利に進めることができます。
これから転職を始める人は、ぜひこの記事で解説したことを実践しながら頑張ってみてください!
公務員の方は、以下のエージェントでサポートを受けながら、転職活動することをおすすめします!
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