転職に資格は必要?「実務経験」で選考を有利に進めるコツ

仕事・転職の悩み

転職を考えているけど、資格と経験どっちを選んだほうがいいのかな?

これから、転職するけど先に資格とった方がいいかな?
転職って、資格と実務経験どっちが大切なの?
実務経験をアピールする方法を教えて!

こんにちは、みに丸です。
今回は転職に「資格」は重要か?について解説したいと思います。

結論ですが、

転職において「資格」はほぼ必要ありません。
なぜなら、採用側は「資格」より「実務経験」を重視しているからです。

この記事で解説する内容は以下のとおり。

・転職に資格はそこまで重要でない
・資格より実務経験が必要な理由
・実務経験をアピールするにはどうすればいいか

もちろん資格を取るために、勉強することは素晴らしいことですし、今後の仕事にしっかり役立つのであれば、有意義と言えるでしょう。
資格をもっていないよりもっている方がいいことは言うまでもありません。

ただ、転職においては「資格を取る」より「転職活動を先に進めた方がいい」場合があります。

この記事を通して、皆さんにそのことをお伝えできればと思います。
それでは、本題に入ります!

転職では「資格」より「実務経験」


冒頭でお話させていただきましたが「資格を取ってから転職活動を始めよう」というのはもったいないです。

例えば、営業職につくために「ビジネスキャリア検定を先に〜」とか、建設業界で「あったほうが有利みたいだから宅地建物取引士(宅建)を取ってから転職活動始めよう」と言う人がいますが、実は遠回りな選択です。

「転職」するためだけであれば、お金と時間を無駄にせずに、効率よく内定をもらうことができるからです。

なぜ、そう言い切れるのか以下の視点で理由を説明します。

・企業は「入社後にすぐ活躍できる人材」を探している
・データでわかる採用基準

企業は即戦力を探している

転職では、採用側があなたに求めているのは「入社後にすぐ活躍できるか」です。

入社後に第一線で活躍できる即戦力となる人材を探しています。

その能力があるか見るために、あなたのこれまでしてきた経験を職務履歴書や面接で確認します。

ここで突然ですが、どちらの英語力が会社で役に立つと思いますか?

「TOIEC800点もっています!」

「TOIECは受けてないですが、アメリカの会社に務めていました。」

後者の英語力の方が会社で役立ちそうと思いませんか?

採用の立場だと、知識より実践で使えるかを重視するからです。

資格を持っているという情報だけでは、会社で役に立つかどうかは判断できないのです。

では、入社後活躍できるかをどのように判断するのか?

答えは「実務経験」です。

「実務経験」とは実際の業務に携わってきた経験のこと。

職場が変わっても職務は変わらないため、実務経験があれば改めて研修などを受けなくても仕事ができる点で、即戦力になると企業に判断されるからです。

少し、私が転職活動していた当時のお話をします。求人票の求めている資格に「宅地建物取引士(いわゆる宅建)」があったので、勉強してから来年転職活動した方がいいかと悩んだことがありました。

そこで、実際に転職エージェントと採用担当に確認しました。

転職エージェント
「まだ、若いから若さや吸収力を武器に転職を始めた方が有利」
「必要な資格は入社後に業務をしながらでも取る事ができる」
資格を要件にしていた企業の採用担当
「資格はあればいいですがそれよりも実務経験を見ている」
「弊社に入社してから資格を取っていただいて問題ない」
「管理職の昇格時までに取ればいい」

とのことでした。

このことからわかるように、資格を持っていないからといって転職活動を始めないのはもったいないことがわかります。
そして、中途採用にとって「資格」よりも「若さ」「実務経験」の方が役に立つことがわかりました。

特に20代の転職を検討するのであれば、まだまだ成長できるので、資格を取るために一年かけるより、転職して実務経験を詰んだ方が市場価値の高い人材になれます。

データで分かる採用基準は「実務経験」と「スキル」

人事ポータルサイトのHRproが行った「中途採用に関するアンケート調査」によると、中途採用の採用基準は以下の通りでした。

中途採用の採用基準

(出典:HR Pro「中途採用に関するアンケート調査」結果報告)

この表からもわかるように、最も重視されるのは「職務経験」「スキル」でした。続いて「人柄」と「熱意」となります。資格は14%ほどですね。

「資格を重視する会社が14%もあるんじゃないか」と思った方もいらっしゃるかと思います。そこで、詳細も調べました。

この14%の内訳は、資格必須の業界・企業が主でした。

例えば、
・医師免許・看護師資格が必要な「医療業界」
・一級建築士など技術資格が必要な「建築業界」
・運転免許が必要な運送業や営業回りのある会社

このような業界の数字が大半になるので、転職を目指す人大半の人にとって資格はそれほど重視する必要がないことがわかります。

そして、このデータからわかるように採用側は「実務経験」や実務経験から得た「スキル」を重視していることがわかります。

それでも資格を取りたいなら

・目指すキャリアとの関連性が高いか確認する
・転職活動を進めながら資格取得が必要か検討する
・資格取得のタイムリミットを決める

転職活動では、採用の必須条件でない限りは、資格を持ってなくても不利にはなりません。

ただ、求人に関連する資格を取得すれば、自分の経験や知識をアピールする材料として活用できるでしょう。

転職の目的はあくまで自分のキャリア目標の達成や、待遇などの改善です。

資格にこだわって、転職活動が1年遅れるということは避けなければいけません。

転職後に達成したい目標に対して、本当に資格が必要か判断した上で、関連性の高い資格を優先的に取得しましょう。

また、タイムリミットを決めて受けた方が良いです。
例えば、年始から入社を予定するなら10月には転職活動を始めないといけないため、「夏の一回で資格を取るんだ!」と短期集中で取得を目指すことをおすすめします。

実務経験をアピールする3つのステップ


実務経験をアピールするためには以下の3つのステップで行動しましょう。

1. STARを意識して仕事する
2. これまでの経験・スキルを整理する
3. 職務経歴書に書く

それぞれ詳しく説明していきます。

1. STARを意識して仕事する

今の働いている会社でSTARを意識して仕事しましょう。
転職活動と並行しながら今からでもできるので、1番おすすめです。

STARとは、頭文字のことで

S=Situation(現状)
T=Task  (課題)
A=Action (行動)
R=Result (成果)

「現状から自分で課題を設定しどう行動して成果を出すか」
を意識して働くということです。

このSTARを面接で意識してアピールすると、採用担当も
「うちの会社でも課題に対して、同じように成果を出してくれるな」

と納得できるというわけです。

そのため、「STARを意識してこなかった」という人も、明日からの仕事で「これ使えないかな?」とSTARを意識しながら働いてみてください。

2. これまでの経験・スキルを整理する

これまでに携わった業務で、どのような知識・経験・スキルを身につけ、成果を出してきたのかを洗い出します。

当時のことを思い出しながら、苦労した業務内容や工夫したことなどを棚卸ししてみましょう。

求人に記載されている実務経験の目安や「仕事内容」「求める人材」などの項目を見て、活かすことができそうな経験を中心にまとめましょう。

実務経験があることを上手にアピールするためには、業務内容や役割、成果などSTARを意識して具体的に記載することがポイントです。

私の公務員時代の実務経験とそこから得たスキルを書き出してみました。

(例)私は関係者と協力して課題解決に向けて取り組む力があります。○○県庁の2年目に事業の補助金申請を担当し、国や市の仲介役となって、事業の要望の調整・指導してきました。
私の配属年度には、新しい事業の立ち上げがあり、市も県も事業の制度についてわからない事が多く出てきました。そこで、私は疑問や課題を市から抽出し、事業の運用指針を確認した上で国と会議し、間違いがないかを確認する場を設けました。そして、市の担当者向け説明会を開催し、個別相談を行うことで、理解を促して指針に適合する事業の推進に努めました。この経験から、貴社で事業者や行政等、様々な関係者と協力し業務を行う際にも活かせると考えています。

STARが入っていることを確認できましたか?

さらに、数値で語れるような成果を残すことができると説得力が増します。

例えば、
「実際に10件の補助金事業を担当した」
「2000万円の事業の申請業務を成し遂げた」
といったように数字を入れる事でより具体的になりますね。

ぜひ、自分のしてきたことをSTARを意識して、整理してみてください。

3. 職務経歴書に「経験から得た強み」を書く

採用担当者は、複数名の応募者の書類に目を通しているため、一目で実務経験が分かる応募書類にしておきましょう。

職歴欄とは別に、「これまでの経験から得た強み」という項目を設け、求人に記載されている実務経験があることをアピールすると、すぐに実務経験を見てもらえます。(先ほどの例の構成)

面接では記載した経験を深掘りして聞いてくるので、うまく実務経験をアピールできるように準備しておくことが大切です。

(補足)実務経験がない場合は?

ここまで、採用側への実務経験のアピール方法を解説してきました。

しかし行きたい会社に実務経験をアピールできない場合もあるかと思います。

・建築土木業界
・ITエンジニア
・コンサルタント

などの専門性の高い業界の企業を狙って転職しようとしても「STARを意識してるだけでは難しい」というのも事実です。

こういう場合は、実務経験を積むために、専門性を高めることができる会社に転職するのもひとつの手段です。

例えば、未経験の業界からITエンジニアとして、一流や大手と呼ばれる会社に転職したいと思っていても、一発で希望通りの転職先に入社はできないかもしれません。

そのため、まず踏み台として中小ではあるけれど、最前線でエンジニアとして携われるような会社に転職して、経験を積むことを優先します。(2〜5年)

その後、実務経験をアピールできるようになってから、キャリアアップの転職を検討するという方法です。

ただし、この進め方にも注意が必要です。

それは一度は未経験に近い企業として転職するので待遇が悪化する可能性があるということです。

年収も落ちて、さらに労働時間も長くなるということもあるかもしれません。

とはいえ、理想のキャリアプランをしっかり描けていれば、「3年でスキルを身につける」と期間を決めて転職にチャレンジすることは有効的です。

逆に、

・よくわからない高額なプログラミングのスクールに通う
・基本情報技術者の資格を取ろう
・ITパスポートを取得しよう

という方が、お金と時間を無駄にしてしまいます。

なぜなら、会社はややブラックだったとしても、仕事で成果を出す事ができれば、お金と実務経験を得ることができるからです。

一方、スクールとか資格は、高額なお金をとられる、社会人の貴重な時間をとられる割に、実務経験になりません。

もしあなたが、どんなスキルを身につけたいか、次のステップまで考えているのであれば、一度修行と思って思い切って転職してもいいのではないでしょうか。

「資格」を取ろうとするより「実務経験」を狙って転職した方が一石二鳥だね!

まとめ


転職では「実務経験」>「資格」ということについて解説してきました。

『転職では資格はほぼ必要ない』
『資格より実務経験が重要』

→実際の声「実務経験」と「若さ」は武器
→データからも「実務経験」と「スキル」
『実務経験をアピールする3つのステップ』
1. STARを意識して仕事する
2. これまでの経験・スキルを整理
3. 職務経歴書に書く
『実務経験を積める会社へ転職はアリ』

20~30代という一番成長できて吸収力がある時期に、どれだけ実務経験を積めるかが、キャリアプランを描く上ですごく大切です。

資格をそこまで要求されていない業界・企業に対して、「なるべく準備してから転職しないと不安だ」と考えて、資格を取ろうとするのは遠回りになります。

まずは、転職活動と並行して日々の業務から実務経験として活かせることはないかとSTARを意識して業務に取り組んでみましょう!

まだ転職活動をスタートしていない方は、転職活動を今日から始めてみませんか?

企業や業界を見ることで、どんな実務経験が必要になるのかイメージしやすくなるはずです。

この記事を読めば「転職の進め方」がわかるよ!

では、また!

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