公務員と民間企業どっちがいい?これから就職する人へ伝える判断基準

仕事・転職の悩み

公務員と民間企業のどっちに就職するか迷ってる……。

なんとなく公務員が楽して稼げそう
したいことがなくて公務員と民間で迷う
民間で働いてるけど公務員の方が良かった?

こんにちは、元公務員のみに丸です。

就活を迎える大学生さん。転職を考えている皆さん。

上記のような悩みを抱えていませんか?

将来のことを考えるほど悩みますよね。

この記事では、公務員と民間企業のどっちに就職すべきか悩んでいる人へ、違いや選ぶべき判断基準について解説します。

先に言っておきますが、公務員と民間に良し悪しはなく、最終的にはあなたに合うか合わないかの価値観で判断することとなります。

入社後35年間をどう過ごすのかはあなたの性格や考え方、将来どのように働きたいかによって変わります。

自分の価値観を考えずに、「安定でラクそうだし公務員でいいか」「周りはみんな民間企業だから私も同じにしよう」など、なんとなくで決めてしまうと、その道が自分に合わなかったときに辛い思いするでしょう。

だからこそ自分が何を大切にし、どのように生きていきたいのかを考える必要があります。

とはいえ、基準もなく選ぶのはむずかしいので、

・公務員に向いている人の価値観
・民間に向いている人の価値観
・公務員で働くメリットとデメリット
・民間で働くメリットとデメリット

などを解説するので、両者の違いをわかって、自分の価値観と照らし合わせてみましょう!

以前、「公務員と民間の違い」について以下の記事で解説しています。

それぞれの違いを把握したうえで、こちらの記事を読んでいただくとより理解しやすいはずです!

合わせて読んでみてくださいね。

本題に入る前に、少しだけ私の経歴を紹介させてください!

私は技術職として県庁と官庁に勤めてから、「民間で働きたい」という思いで民間へ転職した経験があります。現在は大手企業に勤めています。

元公務員のみに丸の経歴

公務員と民間両方の経験者が書いているので、ぜひ参考にしてみてください!

公務員と民間を選ぶための判断基準

まずは、公務員が向いている人民間企業が向いている人に分けて、それぞれの価値観や考え方をご紹介します。

公務員と民間でどちらが優れているといったことはありません。

すべてはその人の価値観次第です。

あなたが人生において何を優先したいかによって、どちらを選ぶべきか変わっていきます。

もちろん年収や待遇をベースに決めるのも否定しませんが、価値観をベースに考えていくと、より我慢せずに長く働くことができるでしょう。

公務員に向いている人の価値観

まずは、公務員が向いている人の考え方をみていきましょう。

・国や地域のために働きたい
・社会的地位や信頼がほしい
・年間約20日の有給休暇を使いたい
・充実した福利厚生が欲しい
・リストラされない安定した生活を送りたい
・仕事は収入を得る手段でやりがいは求めない
・収入はほどほどにプライベートを優先したい

上記の価値観を持っている方は、民間よりも公務員のほうがおすすめ。

仕事を稼ぐための手段として割り切れる人には、公務員はかなり向いています。

公務員は、国や地方公共団体の職員として国民のために働き、営利活動を目的としない職業です。

そのため「人の役に立ちたい!」といったボランティア精神がなければ、長く働くのは辛いかもしれません。

税金から給料をもらい、事業や政策を行うので、責任や正しさを意識できる真面目な人が向いています。

また有給や産休などもしっかりと利用でき、社会的な地位や信頼を得やすいので、家庭の安定感を重視したい人にもおすすめです。

みなさんがよく気にされる仕事の忙しさですが、公務員は残業がない部署もあれば、忙しい部署もあります。

部署によって波はあります。(地方公務員と国家公務員どちらも)

ただ、地方公務員の多くの職場が基本的には、定時近くにあがることができて、土日休みや連休を使ってプライベートを充実させることができるでしょう。

民間に向いている人の価値観

続いて民間企業が向いている人の考え方をご紹介しましょう。

・自分の出した成果に見合う評価がほしい
・裁量性のある働き方をしたい
・副業や起業などの働き方も検討したい
・長い人生、忙しくても仕事を充実させたい
・仕事でスキルや専門性を高めたい
・全国の転勤があっても大丈夫

上記の価値観を持っている方は、公務員よりも民間の方がおすすめ。

民間は仕事によって生活や人生における満足度を上げたい人に合っています。

民間企業は営利目的で活動しているため、利益を追求することにやりがいを感じる人にもおすすめです。

さらに、公務員のように徹底的なトップダウンではないため、仕事の自由度が高いです。

また、公務員の場合は副業が禁じられていますが、民間企業では副業を解禁しているところも増えています。

そのため、副業や起業という選択を将来とりたいと考えている人は、民間企業が向いているといえるでしょう。

また、異動の多い公務員と違って1つの職種を長く続けることが多く、専門性を高めやすいです。

そのため、いわゆる手に職をつけることができます。

自分の力で稼ぐ力を身につけたいと考えている方は、民間をおすすめします。

気になる仕事の忙しさですが、公務員より忙しい会社も多いかもしれませんが、労働基準法に守られているため、それなりに休むことはできます。

最近では、働き方改革で財源のある大手企業から徐々にホワイトな会社は増えてきいます。公務員より休暇や福利厚生が充実している会社も少なくありません。

日系大手企業だと公務員に近い

注意点として、民間でも日系大手企業だと公務員に近い環境です。
(もちろん業界や企業による部分はあります)

・年功序列の給与体系
・会社のルールや規則が整っている
・福利厚生が充実している
・社内の調整や手続きが多い

日系大手企業の特徴

あなたが「自分の裁量で働きたい」「ゆくゆくは起業したい」「より早く昇進したい」と考えるなら、民間企業の中でも大手より中小(ベンチャー)企業が合っているかもしれません。

・成果主義の色が濃い
・行う業務の幅が広い
・業務にスピード感がある
・スキルアップの転職が普通

ベンチャー企業の特徴

ベンチャー企業は社員の数が少なく、会社の利益のために業務に追われることもあることでしょう。

しかし、その分若いうちから飛躍的に成長することができるため、役職にも就きやすく給料は伸びやすいのが特徴です。

また、ベンチャーは平均勤続年数が短い会社が多く、ホワイト企業を探して転職する人、自分のスキルアップのために別の会社を探す人、起業するために退職する人も多いです。

自分がどうしたいのかを考えながら、決めることが大切です。

公務員と民間どっちが入るの大変?

ここからは公務員と民間の採用について、具体的にご説明いたします。

公務員試験と民間の選考ってどちらの方が大変なのでしょうか。

結論を言うと、準備時間が多くて大変なのは公務員試験です。

民間企業の就活はエントリーシートに合格したら、筆記試験や面接を受けます。筆記試験の内容はSPIなど国語や数学の一般的な範囲です。

一方で公務員試験は、国語、数学、英語、物理、化学、地理、政経、歴史など高校までに習ってきた幅広い教養科目がテストされます。

さらに、時事問題や、大学受験で勉強しなかった広範囲の試験勉強を行わなければなりません。

そして、筆記試験に合格しても民間企業の採用選考と同じように面接が待っています。

公務員試験のほうが試験を受けるために準備しなければならない範囲が圧倒的に広いため時間がかかることは間違いありません。

このような理由から、民間の選考よりも公務員試験のほうが大変という人もいるでしょう。

とはいえ、私個人の考えですが、民間企業のように面接の受け答えで採用を判断されると、なぜ落とされたのかわからないし、人気のある企業から内定をもらうのは、とてもむずかしいです。

就活生の私にとっては、他の高学歴卒に厳しい倍率の中、選ばれることはむずかしいと感じました。

一方で、公務員試験は勉強した分だけ点数として見える化されるので、コツコツ勉強することが得意だった私は公務員試験の準備に集中できました。(就職の公務員試験は面接より筆記の配分が大きい

転職活動でも、企業に直接貢献できるようなスキルや資格を持っていないのであれば、勉強して採用試験に合格すれば入社できる公務員の方が対策しやすいと思います。

公務員と民間で働くメリットとデメリット

次に、公務員と民間企業それぞれで働くメリットとデメリットをご紹介していきます。

それぞれのプラス面とマイナス面を知れば、自分の価値観を見定めるきっかけになるでしょう。

公務員で働くメリットとデメリット

まずは、公務員として働くメリットとデメリットからみていきましょう。

・給与が安定していて将来設計が立てやすい
・リストラされないから失業リスクがない
・退職金が必ずもらえる
・地方公務員なら基本転勤がない
・有給休暇や産休育休がとりやすい
・社会的信用があるのでローンを組める

公務員として働くメリット
・仕事にやりがいを感じない部署もある
・給与が仕事の成果にほとんど連動しない
・副業が法律で禁止されている
・部署異動が多く、スキルが身につかない
・そのため民間転職で不利になりやすい

公務員として働くデメリット

公務員は給与が景気や業績に大きく左右されず、リストラされないことから安定しており、社会的信用がある点がいいところです。

また退職金の支給も法律によって決められているため、景気が悪くても退職金はなくなりません。(年々退職金は減少傾向にありますが…)

こうした「安定」が公務員になる最大のメリットです。

一方で、利益のために行動するわけではないため、いわゆるお役所仕事にやりがいを感じない人も多くいます。

さらに公務員から民間への転職は、難易度があがります。

公務員は数年で部署異動が繰り返されるため、専門的なスキルが身につきにくいからです。

また民間の採用側に、仕事のスピード感や利益を追求する姿勢についていけるか心配されてしまう可能性もあるでしょう。

こうした理由から民間企業に転職する場合には不利になってしまう場合があることを知っておきましょう。

民間で働くメリットとデメリット

続いて、民間企業で働くメリットとデメリットをご説明します。

・仕事での頑張りが評価に連動する
・自分の興味のある仕事に集中できる
・副業OKな企業が多い
・スキルや専門性の高めることができる

民間で働くメリット
・業績が悪いと倒産やリストラもあり得る
・総合職だと全国転勤になる可能性がある
・中小は仕事環境が整っていないことも

民間で働くデメリット

民間企業に就職するメリットは、自分が頑張って出した成果に見合って昇給や賞与が決まることや、自分の興味がある仕事に就けるためやりがいを感じながら働けることなどです。

また、ある程度の経験を積んで専門スキルを身につけることができれば、独立し起業することも可能です。

その一方で、公務員のような安定さはありません。

業績が悪化すれば、評価の悪い人材からリストラされたり、会社が倒産したりと、どんなに大きな企業に勤めていても失業するリスクがあります。

また、ベンチャーだと経営が安定していないので、夜遅くまで残業しないと終わらなかったり、サービス残業になってしまう労働環境もゼロとは言えません。

安定面を重視したいなら、大手企業に勤めるのも一つの選択ですよ。

それでも公務員と民間で迷っている場合

以上のように、公務員と民間企業を選ぶ判断基準はその人の価値観であること、それぞれに向いている人や、違いなどを説明いたしました。

とはいえ、まだどちらに決めたらいいのか迷う方も多いと思います。

ここでは、自分の大切にしたい価値観のイメージがつかなかったり、どちらにするべきか決めきれない人のために別の軸で判断するための考え方や方法について紹介します。

やりたいことや将来の自分をイメージする

もしも、自分のやりたいことがなに一つ浮かばない場合には、やりたいことを見つけるために「インターンシップ」を利用して職業体験をしてみましょう。

実際にどのような仕事をしているのか、どんなところで働いているのかなどを体験すれば「この仕事は将来やりたくない」や「この仕事ならもっとやってみたい」など、自分の考えがよりハッキリしてきます。

インターンシップは公務員と民間企業のどちらもありますので、どっちに就職しようか迷っている人は両方のインターンを受けてみてください。

インターンを利用して、やりたいことや将来自分がどうなりたいのかをイメージすることが大切です。

子育てと仕事を両立したいなら公務員は良い

公務員は子育てと仕事を両立しやすい職です。

特に、女性にとっては子育てと社会復帰の環境はとても整っています。

その理由は以下のとおり。

・男性と女性で収入に差はない
・育休や産休の制度が充実している
・育休からの復帰がしやすい
・時短勤務などで子育てがしやすい
・女性のキャリアアップに力を入れている

民間企業だと、よく会社を選ばないと、女性はどうしても子育てのタイミングで会社を辞めないといけない場合があります。

その点、公務員の女性は上記のように家庭生活を大事にしつつ、高水準の収入を得やすいです。

客観的にみても、女性が公務員になるメリットは大きいので、1つの参考にどうぞ。

五分五分で迷っているなら民間がおすすめ

これまでにご説明してきたことを踏まえて、それでも五分五分で迷っているなら民間に就職することをおすすめします。

前述の通り公務員は国に仕える仕事で、国や地域に奉仕する心を持っていないと続けていくのはしんどいからです。

35年働くなら仕事を楽しみたくないですか?

その点、民間ならば奉仕の気持ちがなくても利益を追求すれば、自分への評価として還元されるため、モチベーションになります。

興味のある分野が見つかるかもしれません。

また民間で働いていて、「やっぱり合ってないから公務員になりたい」と考えた時に転職することができます

民間同様「キャリア採用」を用意している公務員もあり、民間経験がプラスに働きます。

逆に、公務員から民間の転職は即戦力に結びつきにくいため、年を重ねるごとにハードルが上がります。

こうした側面からも、公務員と民間で悩んでいる場合には民間に就職しておくのが無難といえるでしょう。

私が公務員から民間へ転職した理由

ここでは、私が県庁、官庁を経て民間へ転職するまでの私の価値観の変化について少しご紹介します。

私は、大学生でインターンや就活を一通り経験し、大学院生の就活では、公務員だけの志望に絞ろうと考えました。

・仕事とプライベートは別々で考えたい
・プライベートを充実させたい
・それなりの収入と安定がほしい
・特段やりたい仕事がなかった
・幅広い業務を経験して合う仕事を探したい
・勉強して入庁できるならその方がいい

公務員を受けようと思った時の私

このように考えたため、公務員試験を受けようと思ったんです。

そして、公務員の仕事に慣れてくると、だんだん視野が広くなるとともに、考え方も変わってきました。

・民間の方が現場で働けて成果が見える
・興味のある仕事分野ができた
・公務員の事務仕事にやりがいがない
・人生の大半である仕事を楽しみたい
・副業に挑戦して公務員以上に稼ぎたい
・スキルを積んで専門性を高めたい

民間に転職しようと思った理由

つまり、学生時代に持っていた価値観が大きく変わったために、公務員をやめて民間企業に転職したのです。

特に、出先事務所→県庁→霞ヶ関と現場からより離れる業務を経験したことで、現場で働くやりがいが欲しいと感じました。

それから、ものとして残る成果を感じやすい会社で働きたいという思いが強くなったんです。

このように、私は社会人を経験して、やっとやりたい仕事が見つかりました。

大学卒業の時点で1つの会社に決めろと言われても、「働いたこともないのにわかる訳がない」ってずっと思ってました。笑

自分の価値観や考え方は、環境が変わったり社会経験を積むことで変わっていくものです。

そして、どれだけ将来の明確なビジョンがあっても働いてみると想像と違っていることだってあるんです。

だから、「違うな」と思った時に方向転換すればいいんです。

大事なことは、「将来どうなりたいか?」考えを定期的アップデートしていくことです。

ぜひ、あなたがやりたいことが決まっているのであれば、挑戦して欲しいなと思います。

まとめ

公務員と民間企業のどっちに就職すればいいのか迷っている人は、まだ価値観ややりたいこと、将来の自分が見えていないのだと思います。

・まずは、自分が優先する価値観は何?
・公務員か民間か価値観に合う方を選ぶ
・インターンシップを受けてみよう
・とはいえ、働かないと分からない
・価値観は社会経験を積むと変わっていく
・定期的に価値観はアップデートしよう

この記事のまとめ

公務員と民間。それぞれに長所短所があるので、自分に合う価値観と照らし合わせてみましょう。

きっと自分のやりたい仕事が見つかると思いますよ!

 

このブログでは、公務員から民間への転職情報を発信しています。

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